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秘湯 × トロッコ × 大吟醸:その参

黒薙温泉:その壱前々回からの旅の続きの最終回。

鐘釣温泉の名湯を楽しんだ後は、最終目的地の黒薙温泉へ向かう。黒薙温泉は、黒部峡谷鉄道の黒薙駅から 20 分ほど歩いたところにある。駅のすぐそばには、鉄橋があって、ずいぶん下の方に川が流れているのが見える。きっと川沿いに温泉にあるんだろうから、そこまで降りていくことになる。

駅を降りて、しばらく山道を歩くわけだが、いきなり上り。狭い石段を上っていく。そこを登りきると、すこし下ったり、上ったりしながら、さながらハイキング風情。最後は、当然ながら、下りオンリー。黒薙温泉の看板が見え、ようやく宿に到着。

黒薙温泉は、山の一軒宿。慶応 4 年(1868)開湯とのことだから、そんなに歴史があるわけではないけど、昔ながらの作りの宿で、「何もないが、お湯はある」といった風情の好みの宿。料理、客室、ともに質素。でも、食べきれない量の食事が出てくる宿や、山の中でもマグロの刺身が出てくるような宿よりは、川魚と山菜がメインの質素な食事の宿のほうがいいな。宿は、15 室。その割には、露天風呂(最初の写真)は、とても広い。 30 人ぐらいは余裕で入れそうな広さ。川の音を聞きながら、のんびりできる。露天風呂は、もうひとつあって、そっちは小さめ。でも、その小さいほうの露天風呂は、眺めがいい。高台から川の流れを下に見ることができて、なかなかの景色。洗い場のある内風呂も完備。

黒薙温泉この黒薙温泉は、川下にある宇奈月温泉の源泉でもあるらしく、ここから宇奈月温泉まで給湯しているらしい。山間の小さな宿の敷地に源泉があるわけだけど、相当な湧出量があるということのようだ。川原をすこし歩いてみたが、ここにも何カ所も湯の沸きだしているところがあった。歩いていると、川の冷たい水が、突然湯になるので、とても楽しい。ただ、気をつけないと、源泉は温度が高いので、やけどをしてしまうこともあるらしい。

旅の前に、この宿のリサーチをしていたときに、この宿に行くにはトンネルを通っていくルートがあるということを知った。山道を歩くより、こっちのほうが近いらしい。ただ、このトンネルは現在は通れないとのこと。どんなトンネルなのかがとても興味があったんだけど、通れないんなら仕方ない......と思っていたら、宿泊客にお年寄りがいて、帰りの山道がきつかろうと気遣った主人が黒部峡谷鉄道に許可をもらって、トンネルを通って帰ることができることとなった。トンネルは人が行き交うことができる程度の狭さ。それをひたすら登っていく。しばらくすると、別のトンネルに合流。そこにはレールが! このトンネルは、最寄り駅の黒薙駅から延びる支線のトンネルなんだそうだ。薄暗いトンネルのレールに沿って歩くと駅に到着。いい経験をさせてもらった。

残念ながら、カップ酒は置いてなかったので、宇奈月ビールを飲んだ。最近は、いろんな地ビールがあって、おもしろい。これも旅の楽しみのひとつ。

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秘湯 × トロッコ × 大吟醸:その弐

トロッコ列車で大吟醸前回の旅の続き。

名剣温泉の柔らかい硫黄の湯を堪能したあとは、欅平の駅にもどる。中国か台湾かわからないけど、中国語を話す団体客の一群に遭遇。いつも旅することろが、かなりひなびた感じのところが多い中、富山はこの黒部峡谷にしても、黒部ダムにしても見所が多いので、海外からの観光客も多いのだろう。

電車の時間まで間があったので、駅の売店を物色。目当てのガラスのカップ酒を探すも見当たらず、「銀盤 大吟醸」を購入。アルミ缶。帰りは、窓なしのトロッコ列車に乗車。すこし雨が降り込んだ座席の上に置かれたアルミ缶がいかにも寒々しい感じ。ホントは熱燗でも飲みたいところだが、旅の儀式なので仕方ない。香りはまずまず。あっさりとした軽めの味わい。銀盤酒造は、地元黒部市の蔵。富山地鉄で宇奈月温泉にいく途中、長屋駅のすぐそばに大きな工場があるのを見かけた。地酒とはいえ、東京でもけっこう流通しているので、そこそこ大きな会社なんだろうと思ってはいたが、そんな感じの規模の工場。しかし、寒いときに、冷酒はキツいものがある。

鐘釣温泉:その壱帰りの電車と言っても、これでまた富山まで戻るわけではない。まだ、この路線上に第二の目的地があり、その日の最終目的地もある。で、第二の目的地、鐘釣で下車。ここは事前にリサーチはしていなかったが、川沿いにいくつか温泉があると書いてあったので、とりあえず行ってみようということで降りてみた。ここは、温泉があるだけではなく、万年雪も見られるところらしい。駅を降りて、しばらく行くと展望台が。しかし、万年雪は見当たらず。昔は、文字通りの万年雪があったのかもしれないが、温暖化のせいか、万年雪はなく、夏草が生えた傾斜地という風情だった。万年雪を楽しみにしてきた人はがっかりかも。

もうすこし先に行くと、川岸まで続く細い階段があるので、そこを下っていく。そこが鐘釣温泉。川岸の何カ所からかお湯がわき出している野湯である。これは、いい♪ 野湯と言っても、ちょっとした着替えができるようにテントというか、工事用のブルーシートを被せたスペースがある。気が利いている。まず入ったのは、いちばん奥まった岩陰にある浴槽(?)。岩の割れ目に湯がたまっている。底には、砂がつもっている感じ。これがなかなかいい。このあたりの岩が白いものが多いことが幸いし、湯が青く見える。見ているだけでも清々しい湯だ。ちょっと深め。お湯も熱め......と思ったが、足ですこしかき回してしばらく我慢すれば、ちょうどいいぐらいの温度かな。砂の粒が大きめなことと、岩が砕けて砂になった状態だけのものなので、有機成分がなく、湯に透明感がある。いままで、いくつかの野湯に入ったことがあるが、ここはかなりお気に入り。名剣温泉とはまったく違う泉質。単純温泉とのことらしい。岩というか、石の香りのする湯だった。

鐘釣温泉:その参これ以外にも入れる浴槽は、2 つある。いちばん大きいのが、これ。大きいのはいいが、なんか藻が生えていて、パス。さっきの岩陰の浴槽の方がいい。ここに長々と入っていたオジサンがいたけど......。残る 1 つが、右の写真。これは、いちばん川に近い。川に近いあたりに入っていると、川の冷たい水が流れ込んできて、体の半身は熱い湯、半身は冷たい水......という刺激を得ることができる。これは、これでなかなかいい。でも、ホントに川のそばなので、増水時は水没間違いなし。周囲の川原のいたるところで湯がわき出しているようで、適当に掘って、こどもを入れている家族連れもいた。一応着替えるところはあるが、温泉を見に来る人も多く、大概の人は遠巻きに眺めているだけだった。こんなところで、一杯いければ最高なのだが。

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秘湯 × トロッコ × 大吟醸:その壱

北陸:上野駅にて9 月の飛び石連休を使ってあまり馴染みのない北陸に行ったときのこと。北陸に行くのには、やはり北陸にて。5 時半過ぎに富山に到着(富山に到着したときには、上野では青かった機関車が赤い機関車になっていた)。雨。本降りの雨。朝早いので、店もやっておらず、しばらく駅周辺をうろうろしたが、一休みできそうなところもない。すこし時間を潰して、北陸本線で移動開始。魚津で富山地鉄に乗り換え、宇奈月温泉へ。ここでも、しとしと雨に加え、土産物屋開店前ということで、黒部峡谷鉄道に乗り換え。

黒部峡谷鉄道:鐘釣駅にてこの鉄道は、トロッコ列車。オレンジ色の小さな機関車が小さなトロッコ車両を最大13輛牽引して、山肌を縫い、トンネルを抜けたりしながら、欅平まで登っていく。遊園地のアトラクションのようなかわいい電車。すこし肌寒かったので、窓付きの特別客車を選択。黒部川に沿って上流に向かってごとごと進む。なかなかの絶景。雨は小降りになっていたのも手伝って、靄のかかった急峻な山々が水墨画のような雰囲気。終点の欅平に着いたのは、十時ちょっと前。景色はいいが、小雨だし、欅平といっても高原のようなところでもなく、峡谷の合間のちょっと開けたところという程度の場所なので、公園のようなところもない。ちょうど第一目的地の名剣温泉の日帰り入浴開始の時間ということもあり、その辺の散策も適当に切り上げて、温泉へと向かう。

名剣温泉名剣温泉は、欅平から歩いて15分ぐらい。駅から川沿いに延びるだらだら坂を上がっていくと、山小屋風の建物が見えてくる。ここが名剣温泉。小さな秘湯の宿。「日本秘湯を守る会」にも加盟しているらしい。いままでの経験から言って、ここに加盟している宿の湯で、好みの差こそあれ、気に入らなかったところはないので、安心して、入浴することに。浴場は、母屋ではなく、離れにあって、ナチュラルな造りのいい感じの小さな露天。硫黄の香りがほんのり。湯の花もお湯の中に舞っていて好みの泉質。湯は、白濁というほどではないけど、うっすらとした濁り湯。湯の温度は、40 〜 41 度ぐらいだろうか。あまり熱い湯は苦手なので、こういう標準的な温度だとありがたい。先客がいたが、体と頭を洗って湯船につかっていると、しばらくしたら帰ってしまったので、湯船を独占。ゆったり、のんびり。トロッコ列車が窓付きとはいえ、すこし寒かったので、かなりじっくり湯船に浸る。宿も、風呂も川を眼下に見下ろす高いところにあるので、眺めもいい。晴れていればもっと気持ちよかったかもしれないが、霧雨のもやっとした感じが幽玄でもある。砂防工事でもしているのか、工作機械の音がすこし聞こえたが、まあいい。

土産物屋が開いていないので、未だカップ地酒との遭遇に至らず。

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上諏訪温泉

  • Posted by: maki
  • October 27, 2007 8:33 AM
  • spa

上諏訪温泉:片倉館長野県の諏訪市は、諏訪湖畔の街のひとつ。いたるところからお湯の湧き出る出湯の街。上諏訪温泉。JR の上諏訪駅にも足湯がある(2002 年までは、露天風呂タイプの浴槽もあったらしい)。

諏訪湖畔には、片倉館という有名な温泉施設がある。絹で財を成した片倉財閥が昭和初期に建造した地域住民のための福利厚生施設。千人風呂は、洋風建築のすてきなたたずまい。千人風呂の名に違わぬ大きなお風呂は内装も洋風で、浴槽には玉砂利が敷かれているという豪華なもの。二階には休憩施設もあって、のんびりできる。軽食も取ることができるし、カップ酒も売っている。銘柄は、地元の麗人酒造の「麗人」(地酒好きには「翠露」の銘柄で名が通っている)。入浴料は、500 円とすこし高め(地元密着の共同湯専門なので……)だが、休憩室の利用料も込みだと思えば、高くはない。

上諏訪温泉:共同浴場上諏訪地域には、共同浴場が数多く存在する。100 軒近くあるらしい。しかし、そのほとんどは、近隣住民専用のもので、旅行者が立ち寄ることはできない。左の写真の共同浴場は、おそらく上諏訪の共同浴場でいちばん有名なところ。上湯というらしい。すてきな建物なので、いちど入ってみたいと思うんだけど、そうもいかないのが辛いところ。聞いた話では、その昔は士族専用の風呂だったとのこと。この裏にもう一軒、別の共同浴場もある。こちらが、平温泉か(平民専用?)。

上諏訪温泉:大和温泉そうした中にも、旅行者にも門戸を開いてる共同浴場も数軒存在する。そのひとつが、大和温泉。上湯の裏手の路地にわかりにくい狭い入り口。細い路地を抜けると、民家の中庭にたどりつく。向かって右手が女湯で、左手が男湯(冷蔵庫の側)。入浴料は、ここのおばちゃんに払う(不在時は箱の中に)。230 円。こんな低価格で温泉が楽しめるんだからいいなあ。近所に住んでたら毎日行きそう。浴室は、ご覧のとおりのなんてことないステンレス浴槽+タイル貼り。ふつうの家庭のお風呂がすこし大きくなった程度のイメージ。しかし、このお風呂がなかなかいい。ここのお湯は、硫黄の香りの単純温泉。蛇口をひねって源泉掛け流しにもできる(蛇口から温泉が出てくる)し、熱ければ水道水での加水も可能。細かい湯の花もゆらゆらしているいいお湯。浴室は、きれいに掃除してあって、その清潔感にも満足。

おばちゃんは、話し好きで、気さくな人。風呂上がりにお茶やお茶請けの漬け物なんかを振る舞ってくれる。人情味あふれる何気ないホスピタリティが心地よい。お気に入りの温泉。NHK のお気に入りの温泉番組『ふだん着の温泉』で紹介されて、訪問してみて大満足。これ以降、共同浴場巡礼にハマることに……。上諏訪には、大和温泉以外にも、衣温泉という外来者にも開放されている温泉銭湯がある。

湯上がりに近所の「真澄」の蔵元、宮坂醸造で、試飲するのも楽しい。300 円で三勺程度のお猪口を買って、いろいろ試飲できる。試飲のあとは、お猪口はお土産にできる。諏訪はおもしろい街で、国道沿いに蔵元が何軒もずらりと。宮坂醸造をはじめ、麗人酒造(麗人、翠露)、舞姫酒造、伊東酒造(横笛)……。

以下、大和温泉のデータ(片倉館とは源泉が異なるため、泉質は異なる)。


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  • 泉質:単純硫黄温泉
  • 効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、病後回復期、疲労回復、健康増進
  • 湧出温度:72.5℃
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瀬見温泉

  • Posted by: maki
  • October 19, 2007 12:06 AM
  • spa

瀬見温泉:共同浴場山形の肘折温泉に行く途中に寄り道した瀬見温泉。新庄駅からは、陸羽東線で 20 分程度(ローカル線なので、1 時間に 1 本ぐらいしか運行していない)。小国川を見ながら、列車は瀬見温泉駅に入線。駅を出て緩やかな坂を下りていくと、10 分ほどで瀬見温泉の温泉街にたどりつく。静かな温泉街。

温泉街の中心にあるのは、湯前神社。足湯と飲泉所にもなっている。その昔、ここに立ち寄った弁慶が瀬見王丸という長刀で岩を突き刺したところ、湯が涌きだしたと言う(これが「瀬見」という地名の由来だとか)。その湯を産湯に義経の子の産湯に使ったという伝説。その真偽はさておき、歴史のある温泉地だと言える。

瀬見温泉:ふかし湯神社の向かいには、瀬見公民館。ここの一階に「ふかし湯」と共同浴場がある。ふかし湯は、温熱効果で癒しを得るという趣向。板張りの部屋の床にいくつかの穴があいている。そこに手ぬぐいを敷き、患部を暖めるのだそうだ。ピンポイントなミストサウナ状態。板張りの床の上にごろりと転がるのだが、床が固くて、体が痛い。さらに、説明書きをあまり読まずに手ぬぐいを敷かずに、そのまま肩や首などを穴の上にかざしていたものだから、熱くてしょうがない。ものの 20 分で退散。穴の中を覗いてみたが、何も見えない。どうどうと水の流れる音が聞こえてくるので、この部屋の下を源泉が流れているのだろう。こちらの利用料は、300 円。ふかし湯の隣の建物の二階に温泉組合の事務所があって、そこで利用料を支払うと、引き換えに鍵を貸してくれ、ふかし湯を使うことができる。温泉組合の事務所が閉まっているときは、近隣の旅館に問い合わせると対応してくれる。ふかし湯の隣は、共同浴場。シンプルなタイル貼りの浴室。お湯は、無色透明で熱め。さっぱりと暖まる。入浴料は、100 円。硬貨を投入すると、ドアが開く仕掛け。夜間(18:00 以降)は、近隣住民専用になる。

公民館の向かいにある喜至楼は、山形県内に現存する最古の旅館建築物とのこと。なかなか風情のある建物なので、泊まりか日帰りででも利用してみたい。

温泉街はとてもこじんまりとしていて、数分も歩けば終ってしまうような感じ。温泉街の端っこに地元の酒蔵、佐藤酒造店がある。ここの銘柄は、「此君」(このきみ)。この蔵の隣の橋のたもとに近隣住民専用の共同浴場がある。


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  • 泉質:ナトリウム・カルシウム - 塩化物硫酸塩温泉(含石膏食塩泉)
  • 効能:
    • 浴用:動脈硬化症、婦人病、皮膚病、眼病、慢性便秘、リウマチ、痔疾、創傷など
    • 飲用:胆のう炎、糖尿病、通風、胃腸病など
  • 湧出温度:65 - 70℃

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